高校入試が近づいてくると、毎年必ずいるのが「過去問題集をまだほとんど解いていない」という生徒です。中には、「学校で配られる模試をやっているから大丈夫」と思っている子もいるのですが、これは受験においてとても大きな誤解です。
結論から言うと、福岡県の入試過去問を10年分解かずに本番へ向かうのは“愚の骨頂”と言っても言い過ぎではありません。
ただし、これは決して責めたいわけではなく、「知らないまま挑むのは危険だから、必ず準備しておいてほしい」という純粋な願いからお伝えしています。
■福岡県の入試は“過去問を解いた人”が有利になる構造
福岡県の入試問題には、
- 特有の文章量
- 記述のクセ
- 時間配分の難しさ
- 単元の組み合わせ方の特徴
があります。
例えば数学であれば、関数と図形が絡んだ長い文章題が頻出ですし、理科や社会も「知識を問うだけ」でなく「考えさせる」形式が多く出題されます。
これらは実際の問題に触れてみないと、どれくらいのスピード感で解けばいいか、どのくらい書くべきか、どこに落とし穴があるかが見えません。
模試やワークだけでは、この“本番特有の空気”を再現できないのです。
■10年分解く意味は「量」ではなく「慣れ」と「型」をつかむため
「10年分も必要なんですか?」という質問もよくあります。
必要です。
ただし目的は量をこなすことではなく、出題の型をつかみ、時間配分の感覚を身体に入れることにあります。
5年分では「なんとなく分かった」で終わりやすい。
10年分やると「このパターン、前にも見た」「ここで時間を使いすぎると後半がキツい」と、完全に“入試脳”になります。
部活で例えるなら、練習試合を5回だけして大会に出るか、10回以上して大会に出るか。その差と同じです。
■保護者の方へお願いしたいこと
過去問を進めない理由の多くは、
「まだ自信がない」
「最初から点が低いと落ち込む」
といった心理的ハードルです。
大人でも、初めてやる仕事が上手くいかないと気が重いものです。中学生ならなおさら。だからこそ、保護者の方の一言がとても大きな力になります。
- 「最初は間違えていいよ」
- 「解きながら伸びていくものだからね」
- 「結果じゃなくて取り組む姿勢を見ているよ」
こうした声かけが、過去問への取り組みを後押しします。
■中学生のみんなへ
過去問は“今の自分の実力を知るための鏡”です。
点数が悪かったら、それは「才能がない」という証拠ではなく、ただの“伸びしろの場所”が見えたというだけのこと。
10年分やると、自分の弱点が全部クリアに見えます。
だからこそ戦略も立てやすくなる。
自信もつく。
本番で慌てない。
受験は不安だらけだけど、準備した分だけ不安は確実に減ります。
■最後に
過去問を10年分解くことは、苦しいようで実は最も楽な道です。
理由は単純で、「一番合格に近づく方法」だから。
まだ手をつけていないなら、今日からで大丈夫。
一緒に対策していきましょう。
あなたの努力は、必ず力になります。
もし、福岡県高校入試の過去問題集を学校でご購入されていない場合は、書店やオンラインでの早めの準備をおすすめしております。
過去問題集を手元に置くことで、「何を優先的に対策すべきか」「弱点がどこにあるのか」がはっきりし、学習効率が大きく向上します。
塾の方でも過去問は抜粋して解きますが、全てではありません。
また過去2年分の福岡県の教育委員会ウエブサイトからダウンロードできますが簡単な解説すら無いのが難点です。
まだお持ちでない場合は、以下に11年分の虎の巻の購入サイトへのURLを貼っておきますので、ご参考になさってください。
https://x.gd/Atn4ob
お子さまの第一志望合格に向けて、引き続き全力で支援してまいりますので今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
岡部

